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「東日本大震災」 -管理栄養士として-

栄養学科 齋藤長徳

 6月24・25日と被災地の仮設住宅入居者の状況を「食」を中心に聞き込む。なかなか思うようにならぬひと、感謝を唱えるひと、気丈に振舞うひと、人。避難所も行った。いらだちを隠せぬひと、あきらめ顔のひと。物資倉庫代わりの体育館は、足の踏み場もないほどの物、もの。なかなか片付かない街中のガレキ、住めない家。もう100日が過ぎているのに。
 2011年3月11日、我々日本人にとって決して忘れることのない出来事が起きてしまった。未曾有の災害「東日本大震災」である。今回の災害は、大地震・大津波に加え、放射能被害・風評被害と「四重苦」となった。
 そんな中、3月下旬にある被災地に赴いた。現地の疲労困憊気味の管理栄養士と「管理栄養士」として何ができるか、何をすべきかを語り、課題を必死に整理。今後の対策(活動)を確認。そしてそれを遂行するために、全国の仲間をつなぎ、交代で支援に入ることに。
 避難所では、1日1食か2食、おにぎりか菓子パン、温かい料理のあるなしなどのすごい格差、少しずつ見える栄養障害症状、いびつな公平感、在宅や傷病者へ行き届かない栄養、給食施設の材料確保困難、でっかい倉庫いっぱいの整理つかない大量の支援物資など等・・・。
 栄養問題で言えば、圧倒的にたんぱく質、ビタミン、ミネラル不足。主食のみから、暖かい汁が配られ、さらに炊出しによるおかずが一品一品と、格差ありつつも少しずつ改善されていく。炊出しもだんだん避難所の被災者たちで行うところが増え、自立も少し見える。しかし一方でまだまだのところも多く、特に生鮮食料品は未だ入手しにくい。
 阪神淡路や中越の災害と大きく変わっている。あの時は少なくても1~2週間で多くの避難所で弁当配食に移行し、栄養食管理のしやすい状況であった。仮設での自立にも多くの人・物の支援があったように思う。今回は、災害の規模が大きく、さらに多くが田舎で広範囲であることが、対応の遅さを助長している。
 今後は、梅雨、夏を迎える高温多湿での避難所生活、炊出し等の衛生面での注意が必要であり、栄養不足による栄養障害もあるが、運動不足、炭水化物過多、菓子パン過剰等による肥満、高血糖、高血圧の問題、慢性疾患をもつ被災者支援などを避難所、在宅、仮設住宅、施設などを包括的にそして地道に他職種と協力しながら支援することが、我々の使命かも知れない。
 そんなことを被災地と本学を幾度と往来しながら思っている。みんなで語りませんか?
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