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若い力と発信力

栄養学科 岩井邦久

「あおもりのガマズミです~?」「酸っぱいガマズミ果汁はいかがですか~♪ (決して唄っているわけではない)」

 大きくはないが、周囲の様々な音とは明らかに差別化できる可愛らしい声が響く。すると通り過ぎようとした人が歩速を緩める。『ガマズミって何ですか?』と聞いてくればしめたもの、「百聞は一見にしかず、お飲み下さい。ガマズミ果実を搾っただけのジュースですよ」。
 恐る恐る匂いを嗅ぐ人、小さなコップに入った深紅の液体を透かして見る人、チロッと舐める人、一気にグァッと飲み込む人・・・。次の瞬間、声にならない声を上げるか黙り込む (さすがに吐き出す人はいないが)。この反応が8割以上。顔色を変えない人は酸っぱいものが好きな人である。
 すかさず「身体に効きそうな感じがしませんか?」と声をかける。
 そそくさと無言で立ち去る人もいるが、多くの人が『酸っぱいねぇ』とか『何にいいの?』と返してくる。そういう人には「ビタミンCがレモンの4倍入っているんですよ」と告げると大抵が納得してくれる。『これ山から穫ってくるの?』と言う人には、「三戸町は日本で唯一、栽培しているんですよ」と返すと驚く。
 発信力を考えさせられた2週間であった。「発信」とは、『信号を発すること、郵便・電信を出すこと (広辞苑) 』であるが、今のIT社会においては「情報を発すること」と読み替えても差し支えないだろう。その手段は色々あろうが、展示会のメリットは、ある目的を持って訪れた人に対して互いの顔を見ながらやり取りができることと、他者 (社) の様子も分かることである。正に、上述の様にどんな言葉を並べても実際に味わってもらった感覚には敵わない。

 これらは、FOODEX JAPAN 2012 (幕張メッセ) と健康博覧会2012 (東京ビッグサイト) でのことである。どちらも国内では最大級のエキシビジョンで、1日に一万数千人が来場する。如何にしてその人達に研究内容・成果を、関連製品を、そして保健大学をアピールし、知ってもらうか。発信とは、その情報を陳列しておくだけでなく、対象に向かって投げかけることであり、それを受け止めてもらえれば成功と言えよう。そのためには、分かりやすくすることは勿論のこと、一歩前へ踏み出すことも重要である (これが中々大変なのだが)。
 保健大学では平成20年2月の健康博覧会2008でパネル展示をして以来、これまで何度か展示会に出展してきた。そこで、今回は一歩前へ踏み出す手段として学生に手伝ってもらった。つまり、これまでは来場者が立ち止まってくれるのを待つ受け身だったものを、法被を着た若い力を借りて試食・試飲物を手に来場者に差し出す姿勢に転じたのである。
 その効果は絶大であった。健康博では3日分として準備した試飲のジョミ350人分が初日で空になり、急遽500人分を追加したが毎日午後の早い時間で底をついたのである。勿論、すべてが思う通りのアピールになったわけではない。しかし、FOODEXでは同行の企業の人が脈のありそうな来場者とじっくり商談等をすることができたし、健康博では私が説明や問合せ等に専念でき、来場者の意向をしっかり受け止めることができた。

―― これは敵わないな~。

 恐らく自分や企業担当者 (所謂おじさんですよ) が「ガマズミいかがですか~!」と声を張り上げたところで、この半分も立ち止まる人はいるまい。若い力の手助けがあったからこそ充実した出展となった。一方、彼女達は、最初は不安や戸惑いもあったろうが、他のブースを通して様々な企業や業種、色んな人達を見ただろうし、もしかすると嫌な思いをした瞬間もあったかもしれないが、実社会の一端を垣間見たのではないか。この経験をどこかで役に立ててほしい。
 とにかく、足にマメをつくり、腰が痛いと言いながら、一生懸命覚えた研究成果やガマズミについて多くの人に説明し、笑顔で保健大学をアピールしてくれた若い力に感謝・感謝です。

Iwai120423-1 Iwai120423-2
健康博で前面に出てアピールしてくれる栄養学科3年生

Iwai120423-3 Iwai120423-4
FOODEXで一生懸命試飲や説明をしてくれる栄養学科4年生

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