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実験は楽しい?

栄養学科 岩井 邦久

 4月、新学期が始まった。特に2年生は専門科目とともに、実験や実習が多くなる。筆者も食品学実験を担当している。食品学実験はⅠからⅢまであり、1年次にⅠとⅡを行なう。特に実験Ⅰは学生が本学に入って初めて行う学生実験となる。
 食品学実験Ⅰは、滴定などを用いた初歩的な化学実験なので、難易度はそれほど高くはないのだが、何せ最初の実験科目、緊張しない方がおかしい。ひどい人はスパーテルを持つ手さえ震える。恐らく、その人にとっては大学入試に匹敵する緊張感なんだろうと思う。醤油やお酢を使うこともあるが、基本的には基礎的な化学実験であり、内容自体がそれ程おもしろいものではない (あまりこういうことを言ってはいけないのだが)。1年後期に行う実験Ⅱは、食品中の栄養成分を分析する実験で、食材は使うものの定量的な内容が多い。
 それに対して、食品学実験Ⅲはバラエティに富む。食品中の機能性成分としてお茶やコーヒーのポリフェノール濃度を測ったり、ソバのラジカル消去活性を測る実験もある。リンゴを渇変させる実験もあれば、ナスの色が変わる実験もある。見て、測って、理解を深めるのである。さらには、煎餅やリンゴの硬さを測ったり、嗜好を比べたりする実験もある。官能評価では、自分の味覚を確かめたり、2種類のポテチを食べ比べたりする。
 ふだん食べているものであっても、その味や変化などに科学的な解釈をしながら、例えば『ふむふむ、これはこの肉の●が焼くことで■になるから香ばしさがでるんだよな・・・』などと言いながら食べる人はまずいまい (美味しんぼはそれに近かったが)。このようなことに気がついてくれればシメタもの。学生も実験自体に慣れてくるので、楽しんで理解が深まればこれ以上の学習はないと思うのだが。
 過去には、それまで実験が嫌いだったり苦手だったりした人でも、この実験Ⅲは面白かったと言う学生が多かった。筆者も担当する科目の中で、この実験Ⅲが最も楽しみである。それは、レポートを読むこともまたしかり、である。

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